昨日の夜のこと。
夕食の支度ができて、母をリビングのソファからダイニングのテーブルに移動、起き上がらせて、介助しながら歩き始めた。(両手を持ち私は後ろ歩き。横からの介助では母はふらつくので歩けない。)
すると突然、リビングの扉の方に方向転換しようとした。
?!
私『どうしたの?ご飯ができたんだけれど。トイレに行きたいの?』
母『違う』
私『じゃあ、何で?テーブルにつかないと。』
母『あのね。』
きたきた、、、この『あのね』はおかしなことを言う時によく言うフレーズなのだ。
母『黒革の手帖が落ちていたから拾わないと。』
???
私『手帖なんか落ちていないよ。さっき私ヤマト運輸が来た時に玄関も出たけれと何にもなかったわよ。』
母『違うの。落ちていたから念の為確認しないと。』
何とか宥めて、テーブルに座らせる。
後々、また食卓で母が話し始める。
昨日はデイサービスだったが帰宅した時に、
- 隣のおばあさんが参戦してきて(これも意味不明)
- 上ってくる時に(これはおそらく門扉から玄関までの階段のこと)、
- 黒革の手帖が落ちているのを見たから拾わないと
ということを私に訴える。
その後食事が終わり、リビングを出てトイレとか歯磨きに行く時にも、廊下でその黒革の手帖とやらを探そうとする。
パーキンソン病には幻覚や幻視という症状がある。
パーキンソン病を長く患い治療薬を服用していると、幻視が見えることがあります。
通常、発症から数年経過しており、典型的な幻覚は「家の中に誰か人が見える」「絵や壁(床)の模様が動いて見える」「床に虫がいると思い、よく見たらゴミだった」といったものです。
このような幻覚は、薬の影響が大きく、シンメトレル(アマンタジン)やドーパミンアゴニスト、アーテン(トリヘキシフェニジル)といった薬剤は幻覚をおこしやすく、逆にレボドパはおこしにくいようです。
幻覚はほとんどの場合、屋内の、特にあまり明るくない場所で見えることが多く、時間帯も夕方以降に見える人が多数です。以前診ていた患者さんで、夜中にトイレに起きたときだけ床の模様が動いて見えると言われた方がいます。また、はっきりした幻覚が見える前に、「気配」のみを感じる人もいます。幻覚の種類は幻視がほとんどで、幻聴を訴える人はゼロではありませんが少数です。
(ある内科のサイトから引用しました)
私の母もたまにあり、
- トイレにイワシが泳いでいた
- ご飯の中に虫がいる
- あそこに蛇がいる
- 和室に子供が遊びに来ている
- チビちゃんはどうしてる?
などなどたまにおかしなことを言うのだがおそらく薬のせいだと思う。
ご飯の中に何かが見えると、私が毒を入れたなどと言うこともあり辟易する。
チビちゃんというのは、弟のことのようや気がする。
チビちゃんがちゃんとご飯を食べたかとかどう過ごしているのかを気にしているのだ。
とりあえず、『チビちゃんは楽しく過ごしてるから大丈夫』などと適当に濁している。
それにしても、黒革の手帖とは。
一体何がどうなってそうなったのかしら。
ドパミン神経が減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなるらしい。
母は確かに運動不足ではあったかもしれないがなる直前は太極拳など習っていたし昔はスイミングもしていたし、どうなのかしら?と思う。
ともかく黒革の手帖など我が家にはないのだし、この幻視が始まるとちょっと面倒なのだ。
認知症の介護は大変だというが分かる気もする。
私はぴんぴんころりで逝きたい。
長野県佐久市のぴんころ地蔵さん。
日本ブログ村のランキングに参加しています。よろしかったら、応援よろしくお願いします♩