家の環境が良いのか、手間いらずで可愛いセントポーリア。だいぶ開いてきました。
今読んでいる本の一冊。
図書館でふと見つけました。
短い季節ごとの随筆は好きなので借りてみました。
お料理だけでなく、日々の暮らしぶりにとても季節を感じ、読んでいて本当に楽しい本。
文体も、京言葉で書かれているので、しっかりと京暮らしの風情が伝わってきます。
お正月のお餅から始まり、春先のタケノコや梅雨の時期の梅、夏はおナスやきゅうり、秋は柿や栗などなど、旬のものを楽しむ生活が生き生きと描かれています。
いろいろな暮らしの知恵や料理の中で私がやってみたいと思ったのが、じゃがいものお浸し。
「口へ入れるとショリッとしていて、うどでもないし、山薯でもない。まして、千切り(切り干し大根)でもないし、この千六本に刻んだ白いもののお浸しはなんやろう。
十人が十人とも”これなんどす?”と首をかしげてはる。
これは、わたしがお得意のじゃがいものお浸しーそう説明すると、またみんなもういっぺん”これがじゃがいもどすか?”と信じられんような顔付きにならはる。」
(本より引用しました。)
作り方は、こんな感じ。
せっかくなので、作り方もそのまま引用します。
「じゃがいもは皮をむいて薄う輪切りにし、それをまた細う刻む。
そして、刻んだじゃがいもは、小口からすぐに水へ下ろす。
(中略)
水へおろすと、でんぷんで水は濁ってくるので、なんべんでも水をかえて、きれいに澄んできたら、それでよい。
こうして水で洗うのがショリッと上げるコツで、このとき、水のかえ方が少ないと、じゃがいもはべとつく。
そして、いかき(ざるのこと)にあげて、水を切っておく。
つぎに、大きめのおなべでたっぷりと湯をわかし、ぐらぐらっと煮えたぎってきたら、そこへじゃがいもを入れて、素早うかきまわす。
すると、おいもはすーっと透けてくるので、そこをすかさずいかきにあけて、また水へおろす。
ゆがきすぎると、やっぱりおいもがべとつくので、この間は、電話がかかってきようが、どうしようがほっておいて、じゃがいもから目を離さんことである。
そして水を切っておく。
白ごまをいって、すり鉢でようすりつぶし、うすくち、濃口のおしたじを半々ぐらいか、うすくち六分くらいに合わし、味の素も少うし入れて、じゃがいもを和える。」
以上で完成です。
(個人的に「味の素」は入れたくない(し持っていない。)けれど、作ってみたいです。)
生姜の炊き込みご飯や、茶飯、てっぽうあえ、いかご飯、とろろ、梅肉、などなど挙げればきりがないくらい美味しそうなお料理が満載で、これは著者の描写力が多分に影響していると思います。
とにかく片っ端から試してみたいのですが、私には「できかねる」ものも多く・・・。
それでも読んでいるだけで、本当に楽しめます。
また料理ではないですが「おひつぶとん」なるものも紹介されていて、これはかねてより私がやってみたいと思っていた「おひつでご飯を保存する」のに役立つアイテム。
(でも私は裁縫が苦手なので作成できない気がします。簡単なものだと思うのですが・・・)
ちなみに「おひつぶとん」を検索したら、こんなもの(「おひつ御膳」なるものが出てきました。
うーん・・・風情がない。でもこの小ささはいいかも。
できるできないはともかく、借りてみてよっても良かった本でした。
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