緑の美しい季節がやってきた。
新緑は好きだが、暑いのが苦手なので手放しでは喜べない。
京都に1人で行って来た。本当は2人だったのが前日に諸事情があり1人行けなくなった。
私自身、非常に疲れすぎており、止めようかと思った。
でも、せっかくなので私だけでも行くことにした。
疲労が進むと眠りが浅い。疲れを引きずったまま京都に向かった。
1人になったので何をするも自由。
昼食だけは取っておいたのでその前後何をするか往路で考えた。
最初に七宝焼の記念館に行くことにした。
私は、京阪の三条駅から歩いたがたいした距離ではなかった。
入館料は800円。
ちなみに七宝焼」は英語で「Cloisonne 」。
古くは6世紀後半飛鳥時代に遡るらしい。
並河靖之は、明治・大正時代に活躍した七宝家。
青蓮院宮の近侍で、宮家に仕えていたが、ふとした機縁で七宝と出会い、有線七宝技法という技法で国内外の評価を得ていく。
仕上がりに金属線が残るので、図柄がはっきりと際立つそうだ。
実際の作業工程が分かるような展示もあるが、作品を見ていると金属線を貼る作業が想像もつかない細かさである。
大変美しく感動した。
ハガキでは到底伝わらない美である。
記念館は明治27年に完成した建物で「ミセ」と「オモヤ」の二つの棟を玄関でつないだ京町家の「オモテヤ造り」。
外国人の訪問客が多かったそうで、畳から鴨居の高さを182センチ取っているそうだ。
美術に興味がある方にはオススメしたい場所である。
ちなみにここから南下して行くと、青蓮院門跡や知恩院があり、祗園までのんびり歩いて出ることができる。
この日は、この記念館の後、青蓮院門跡を見て昼食。
河井寛次郎についてはまた別記事に。
来月は鱧を食べ(これは京都ではない)、横山大観を見に行く。
美術館の日は約束は午後からなので、朝はリッツ・カールトン京都で朝食を食べるつもりで予約している。美術館も朝食も楽しみだ。
京都は、S との思い出も多く、歩いていると辛くなった。
御朱印ももらう時にも思い出して寂しくなった。
出かけるのが苦痛なのだが、乗り越えていかないと私の人生が進んでいかない。
心から楽しめなくとも楽しむ努力をしなければならない。