もう少しで、連休だ。
あとちょっとだから、魚は実家で満喫しようと思いながら、食材を買うお店で珍しく「お刺身OK」の鰯を見つけて、買ってしまった。
2匹300円!
この「!」は、高い、という感想。
実家の近くだと小さめの鰯なら6匹98円。大きめだと3匹98円。
海の近くまでちょっと行けば、16匹くらい入っていて200円とか、鰯は安い魚。
とりあえずのせた段階だから、山盛りだが、だいたいこれで200円くらい。
弟が買い出しに行き、お刺身にしたもの。
お刺身だけでなく、鰯のフライもサクサクと美味しくて好きなメニュー。
私にとって、鰯は安くて美味しいお魚だった。
地元を離れてから、鰯を始め魚の値段があまりに違って驚いている。
私は鯵も好きなのだが、やはりここでは高い。
地元ならば1匹65円から85円くらいでお刺身にできる鯵の値段が倍くらい。
海も都会も近いのは地元と似ているので、何故だか疑問である。物流の問題だろうか。
ここでの鰯は、頭がついていないのが多く、お刺身用は普段はあまりない。
頭がついていないと鮮度が不明だから、ここでは買わなくなった。
やっぱり目を見て買いたい。
ところが昨日、頭付きの鰯と出会ってしまった!
富山県産。背中に黒い星がついていたから、真鰯。
ちゃんと頭もついていて、目はうるっときれいだった。
私は、高いとか安いとかで食べるものを我慢したくない。
安くても食べたくないものは買わない。高くても食べたかったら買う。
だから、とても食べたくなり買った。・・・&美味しかった!
(別に人から見たら「2匹で300円ごとき」と思うかもしれないが、私にとって鰯がそんなに高いのは解せないことなのである。)
実家では自分でおろすが、最近弟がしてくれるので確実に腕が鈍っている。
生ゴミが出るのも嫌だから今回は、おろしてもらい、自宅でお刺身に切ることにした。
切る作業が好きなのだ。
これで1匹分。
盛り付けながら、やはり和食器が欲しくなった。
このお皿は昔、五寸皿が欲しくてとりあえず買った有田焼。
亀甲模様が入り、つるりと軽く洗いやすい。
でも、なんとなく盛り付けが難しかった。
モダンすぎてお皿に風情がないからかもしれない。染付や骨董のお皿は風情がある。
新しいものにはない、古き良き時代や時間の積み重ねで醸し出される雰囲気が好きである。
美味しそうな見栄えには、お皿の力が大切だと思っている。
お皿を変えるだけで、見た感じがガラリと変わるからだ。
お刺身を盛り付けていたら、和食器が欲しくなった。
菱形で、少し縁があるものも、お刺身にはいい。
色が華やかでもサマになる。
実家もたくさん食器があるから、私は買わないように我慢している。
でも、自分用のお刺身皿がまた欲しくなった。
一方、のせる食材や季節によっても気分が変わるから、それを勘案するとキリがない。
そんな訳で、今はインターネットで見て楽しんでいる。
食べることが好きなのと美味しそうに見えることが重要なので、私の食器好きは変わりそうにない。
ちなみに、鰯は青魚。
DHAが豊富に含まれているし、青魚の油はサラサラしていている。
しつこくない。
魚は「面倒。どう食べて良いか分からない。」と言われることが多いけれど、私はお肉の方が迷う。
(実家の食べ方は、しゃぶしゃぶかすき焼きか、ステーキ。揚げ物ならヒレカツ、ちょっとだけ手を加えて生姜焼きの5択くらいしかない。素材のまま食べたい家族ばかりなのでシンプルなものばかりだ。)
ワインとのマリアージュだが、こんな記事を見つけた。
実家では日本酒派の父がワインを飲むときには、シャブリを飲んでいたのが納得。
私は今回はロゼシャンパーニュを合わせた。
2回目はソテーにしたが、小麦粉やパン粉をつけて揚げ焼きにしても良い。
私はあっさり食べたかったので何もつけず、さっとソテーして、ほんの少しだけ塩を振った。
久しぶりの鰯のお刺身。富山県さんの鰯は、引き締まっていて美味しかった。
Sの四十九日で実家に戻った3月始め以来だから、結構経っている。
連休が待ち遠しいが、休みの間は「良い魚がない」と父が嘆くことが多い。
私も父の娘。魚が好きで、お刺身命である。
張り切って買いに行ったのに良い魚がないとしょんぼりしている。
自分のためもあるだろうが、私のために何件もまわってくれていることを私は知っている。ありがたいことだ。
この連休は良い魚がいることを願っている。