久しぶりに銀座に行った。友達とランチをしたのだ。
寝ていたかったが、引きこもっても暗くなるだけだし、友達ともなかなか会えないので外出した。
昔、四丁目のレカンにたまに行っていた。
料理長が変わってから、ちょっと好きなスタイルではなくなった気がして遠のいていたけれど久しぶりに行ってみたかった。(銀座の再開発で改装されたみたいでサイトを見たら中の雰囲気もすっかり変わってしまっていた。)
ただ今回は東銀座のロテスリーレカンが気になって、初めて行ってみた。
ブルーが基調の明るいお店だ。
味が濃くなくてよかった。価格もお手頃でいいと思う。
ソムリエールが無愛想だったけれど、それ以外は概ねよかった。
写真は撮らなかった。
カトラリーはクリストフル。
アミューズは、チーズシューとブランダードとサツマイモのムース。
前菜はズワイガニ。蟹味噌とカレー風味のサクッとしたものが添えてあった。
魚は真鯛。人参とミルクのソース添え。
お肉は、牛肉のはらみ。ソースは赤ワインとほうれん草やジャガイモ。
デザートはアイスクリームとレモンカードだった気がする。
どれもあっさりめで普通に美味しかった。
ワインはクレマン・ド・ロワールとメドックの赤ワインにした。
クレマンは、フランスでシャンパーニュと同じ製法で作ったスパークリングワインのことだ。さらっと軽めの辛口で美味しかった。
友達が夕方から仕事で飲めないというので、グラスワインにした。
食事の最初の頃、Sの話になり、涙が出てしまった。こんな場所で、と思ったがお店の方も普通に接して下さりありがたかった。
やはり友達の前だと気が緩む。
帰りがけ、お店の入り口にあるパンが美味しそうで帰りに買ってしまった。
くるみ、いちじく、クランベリー入りのカンパーニュとコーン入りのパン。
パンだけを買いに来たと思われる人が結構いた。
カンパーニュは美味しかったのだが母にほとんど食べられてしまった。
コーン入りのパンも、しっとり柔らかくほのかに甘めで美味しかった。
私はとうもろこしが大好きなのでまた食べてみたい。
ゆっくりランチをした後、銀座まで歩いてITOYAに寄った。
好きなシリーズのカードを調達したかったのだ。
ITOYAは、銀座の四丁目の交差点から京橋方面に歩いていると右側にある。
久しぶり過ぎてまだ私の欲しいカードがあるか心配だったが、すぐに見つかった。
お店の感じが変わっていて昔の方が好きだった。
時の流れと共にどんどん変わってしまうのはなんとなく寂しい。
買ったのは、エディションモニエというドイツのカード。
シーズンごとに花が異なる。
今回は6枚買った。
ローズ。
チューリップ。
パンジー。
ラベンダー。
少し落ち着いた色合いと音符をあしらったデザインが好きなのだ。
友達の誕生日やお礼に添えることが多い。
久しぶりの銀座は楽しかった。
でも、やっぱり心の底から楽しめず、1週間働いた後の移動もあり、くたびれてしまった。
バカラバーにも行くつもりだったが、今回はやめて戻ってきた。
東京に戻ると、一緒に歩いた場所が多過ぎてどこを歩いても寂しくなって涙がジワリと滲んでくる。
多過ぎて、というより駅の地下街、本屋さん、百貨店、などほとんどの場所は一緒に歩いた。
花を見に行くのもたくさん連れて行ってくれたから、これからまた寂しく思う時間が増えそうだ。それを思うとまた辛くなる。
でも、分かっている。
必ず時間が解決してくれることを。
寂しいと思っていても、決して1人ではないことを。
今はまだかさぶたにならない傷がある。
まずは早くかさぶたになればいい。
そして、その下の傷がきれいに乾くまで、相当な時間がかかってもいいから、かさぶたを剥がさないように頑張るのだ。
それができたら、最後にかさぶたが自然に剥がれるのを待つ。
かさぶたの下の傷が乾く時間も、
かさぶたが剥がれるのに要する時間も、
人それぞれ違うだろう。
だから、今は焦らないようにしたい。
メソメソする自分が、
暗くなる自分が、
とても嫌なのだが、
やっぱりまだSのことを忘れたくなくて過去を振り返っている自分を仕方ないと思うのだ。
まだ私には時間が必要だ。
まずは1年何とか過ごしたい。
その意味では12分の1が過ぎた。
今年は梅を見に行く気力がなかった。
来年は梅くらいは見に行けるようにはなっていたい。