- 美術館に行きたくなったら
- 今回は、伊藤若冲「若冲と祈りの美」
- 伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)という人物
- 展示室は3つ
- 若冲以外に印象に残った美術品(第3展示室)
- 今気になっている展覧会「トルコ至宝展」
美術館に行きたくなったら
細美美術館は、地下鉄東西線東山駅2番出口から北に向かって徒歩10分のところにあるこじんまりとした美術館。
今まで数回訪れたことがある。
伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)という人物
青物問屋を継いで商売をしながら絵を描いていた。
40歳で家督を弟に譲り、早々と隠居した。当時もう40歳は初老だった。
10代半ばから狩野派に弟子入りして絵の技術を習得していったらしい。
最高傑作は、「動植綵絵」(どうしょくさいえ)。
2018年に全30幅が公開されたのだが、2018年は私にとってそれどころではない1年でもあって、気が付いていなかった。
そしてあまり伊藤若冲に興味がなかったので今更気が付いたくらいだった。
50代から60代で彩色画から水墨画に移り、また70代で彩色画の大作に着手。
人生50年という時代にすごい人だ。
若冲の水墨画もあまり見たことがなく、また伊藤若冲自体今までじっくり見たことがなく、今回行ってみようと思い立った。
(多分鶏のイメージが強くて・・・動物より植物が好きなので興味が湧かなかったのだと思う。)
若冲の作品をどこで観られるかを、この記事がよくまとめて下さっている。
興味がある方はチェックしてみては?
展示室は3つ
細美美術館はちょっと面白い建物になっていて、チケットを買ってから、
- 第1展示室
- 第2展示室
- 第3展示室
- ミュージアムショップ
と進んでいくのだけれど、どんどん階段で降りていく。つまり同じ階に展示室がない。
階段で降りていく際に、一度建物(展示室)の外に出て、外にある階段を降りたらまた建物(次の展示室)に入るという感じ。
外といっても吹き抜けみたいで敷地の外に出てしまうわけではない。
今回の図録はこちらに掲載されている。
第1展示室には3点。水墨画中心。
第2展示室には、若冲の鶏の作品のデビュー作とも言える「雪中雄鶏図 」が最初に展示されている。(若冲30代の作品で初期の頃のもの)
他にも有名な「糸瓜群虫図 」もここに展示されている。
第3展示室は、若冲ではなく「祈りと荘厳の美」というテーマで仏教系の美術品が展示されていた。
美しい繊細な美術品もよかった。
若冲以外に印象に残った美術品(第3展示室)
「紺紙金字根本薩婆多部律攝」(こんしきんじこんぽんさっばたぶりつしょう)
- 舌を噛みそうな名前・・・神護寺に伝来し,一般に「神護寺経」と呼ばれている紺紙金字一切経のことらしい。私も何回かいろんなところで目にしている。
- 紺紙金泥とは「こんしこんでい」と読む。紺色の紙の上に、金箔を膠(にかわ)で溶いたもので文字を書いたと解説があった。
- 1文字1文字とても美しい文字で、非常に細かい。自分があれを書けと言われたら気が遠くなりそうだ。
神護寺経経帙 (じんごじきょうちつ)
- 神護寺経は後白河法皇が鳥羽法皇勅願の意志を継いで文治元年(1185)に完成させた紺紙金字一切経
- その経典を巻いていたものらしい
- 非常に繊細なすのこ状だったが、留め金や刺繍が素晴らしかった。
紙に雲母(きら)を敷き、その上に細い竹を刺繍ですのこ状にしていた。
刺繍を留める留め金も蝶々の形でとても凝った作りになっていた。
- 文字通り、大日如来を刺繍しているので平面状の美術品
- 解説によれば、本物の毛髪も糸として使われているらしい
- とても美しい作品だった
この展覧会は6月16日(日)までなので、まだ間に合う。
こじんまりして静かな美術館なので、何時間もかからない。
今気になっている展覧会「トルコ至宝展」
これは検索したわけではない。
細美美術館のあと、東山方面へ向かった際、途中京都国立近代美術館に予告があったので気になったのだ。
基本、絵画中心でこういう展示に行ったことがない。
でもそろそろ、彫刻とか他の分野も見てもいいかもしれない・・・と最近思う。
6月14日(金)〜7月28日(日)まで・・・。
行ってみようかしら・・・と思っている。